相続税申告

2013年3月26日 火曜日 10:44 税理士日記

今月初めの税務通信に相続税申告についての裁判事例が載っていた。
海外資産を計上していなかったことが税理士の簡単に言えば不注意であるとして、7割を税理士の責任とした判例であった。
相続税の申告に当たっては、被相続人の通帳などを過去にさかのぼって確認するが、海外の株式や債券であれば当然配当などの入金があり、その元本があることが容易に推測出来る。
ただ、海外に不動産があった場合にいかにしてその漏れを防ぐのか。
相続税申告は、依頼者からの資料だけでは不十分という前提で確認して行くが、それを故意に隠されてしまっては把握のしようもない。
ただ、今回のケースでは、その存在を税理士が何となく把握していたような事実があったようで、これでは言い訳のしようもないかもしれない。
ただ、依頼者が3割と言うのはどうなんだろう。
漫然と計算して完結してしまう場合もあるかと思うが、基本税理士が知ることが出来るのは依頼者からの資料が土台となります。
その土台が崩れたらどうにもならない。
これから相続税の増税により相続税申告が増加すると思われるが、依頼者と長期間に渡って信頼関係を築くことが出来る法人顧問と違い、10か月という短期では限界もあるでしょう。
依頼者が、何かを隠しているんじゃないかと疑いながら仕事する訳にもいかないし。
課税庁側は、疑いながら調査するんだろうけども、そこは依頼を受けた税理士とは少々違ってくる。
注意しても見落とすのが人間。
限界もあるかと思うけどな・・・

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